「5Gはもう普及したんじゃないの?」と思っていませんか。確かに、5Gの人口カバー率は2025年3月末時点で98.4%に達しました。しかし、6G通信工事の将来性も含めて見渡すと、電気通信工事の現場では今も5G関連の工事が続き、さらにその先の仕事もはっきり見えてきています。なぜ整備が終わっても工事が続くのか。その理由を、現場の視点からお伝えします。
「カバー率98%」の正体を知ってほしい
人口カバー率98.4%という数字は「ほぼすべての人が住む場所では電波が届く」という意味です。しかし「届く」と「快適に使える」は別の話。屋外では電波が入っても、駅の地下ホーム・商業施設の地下、オフィスビルの内部では電波が届かないケースが珍しくありません。屋外の基地局を増やすだけでなく、建物内に専用のアンテナや中継設備を設置する「屋内5G」の工事が、今まさに需要を伸ばしている領域です。
電気通信工事の将来性:2030年に向けた基地局倍増計画
現在の5G基地局数は全国で約30万局。通信品質を高め、より速く・より安定した通信環境を実現するためには、2030年までに60万局への倍増が目標として掲げられています。既存局の保守・更新に加え、新規設置工事が並行して続く計算です。「整備完了」はゴールではなく、より密で高品質なネットワークへの移行期の始まりに過ぎません。
次世代通信の仕事内容:5Gの次、6Gがすでに視野に入っている
2030年頃には6Gの実用化が目標として設定されています。5Gの100倍速、消費電力100分の1という次世代規格です。6Gが普及する段階では当然、現在の5G基地局の大規模な更新・置き換え工事が発生します。5Gを施工した技術者が6Gの知識を身につけ、次世代工事の担い手になる。通信世代の移り変わりそのものが、継続的な仕事の源泉になっています。
ローカル5Gという新しい市場
全国規模の5G網とは別に、工場・病院・建設現場・スタジアムなどが自前で5Gネットワークを構築する「ローカル5G」という仕組みが普及しつつあります。製造ラインの自動化、遠隔手術、大規模イベント会場での通信確保——これらはすべて専用の基地局設備と通信インフラ整備の工事を必要とします。ローカル5Gの整備は全国の民間施設・自治体施設を対象に広がっており、私たちにとって新たな主戦場のひとつです。
通信インフラ整備の需要は「終わらない工事」を生む
電話→ISDN→ADSLと、通信インフラは常に更新を繰り返してきました。5G→6Gの流れも同様です。新しい規格が生まれるたびに既存インフラの更新工事が必要になり、新規格に対応したケーブル・設備の設置が求められます。通信技術が進化し続ける限り、工事の仕事が途切れることはありません。それが「整備完了後も仕事が続く」最大の理由です。
今の経験が、次の世代へそのまま活きる
5G工事で身につけた技術・知識は、6G工事に直接活用できます。機器の名称や手順は変わっても、電波特性の理解・配線の考え方・施工管理のノウハウは積み上がっていきます。今この仕事を始めることは、5G時代と6G時代の両方を経験できる、希少な機会でもあります。
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